「空腹」という考え方はすでに終わっていると思う
・雑穀入りごはん
ヨコハマ開放区 空腹
こんにちは。元小学校教師の和久田ミカです。
今日のテーマは、「HSCのストレス対処法・HSCの子の可能性をつぶさないために」。
親にできることはなんだろう、ということを書きますね。
HSCというのは、「ひといちばい敏感な子」のこと。
「ハイリー・センシティブ・チャイルド」(HSC)
外からの刺激に敏感
人の感情に敏感
などの要因で、ストレスを感じやすい繊細な子たちのこと。
病気ではなく気質のようなものなので、治療は必要ありません。
5人に1人がHSCという統計もあるので、まわりにも たくさんいることでしょう。
こちらはアーロン博士によるチェック表です。
うちの娘は、がっつり当てはまります。
すぐにびっくりする。
洋服のタグや布地がチクチクする、靴下の縫い目を気にする
サプライズ、驚かされるのが苦手。
しつけは、強い罰でなく、優しい注意のほうが効果があると感じる
親や先生など大人の心を読む
年齢の割に難しい言葉を使う
いつもと違う匂いによく気づく
ユーモアのセンスがある。
直感力にすぐれていると思う。
興奮するとなかなか寝付くことができない
大きな変化にうまく対応できないほうだ
よく質問をする
服が濡れたり、砂がついたりするといやがりすぐに着替えたい
完璧主義なところがある
他の誰かがつらい思いをしているとすぐに気づく
静かに遊ぶことを好む
考えさせらえる深い質問をする
痛みや空腹に敏感である
うるさい場所、大声を出す人などを嫌がる
細かいこと(モノの場所や人の外見がかわる)によく気づいている
石橋をたたいて渡るような慎重なところがある
人前で発表するときには、知っている人だけのほうがうまくいく
物事を深く考えていると思う
私自身は感覚過敏はあるものの、それほど 他人の気持ちに敏感ではありません。
だから、娘がなんでそんなに 人目や失敗をおそれるのか よくわからないというのが正直なところ。
でも、私に理解できないだけで 本人はかなり苦しいんですよね。
ちょっとしたことが気になり、ちょっとした友達の感情の揺れに影響され。
小学校の頃はよく、
「怒鳴る先生が苦手。隣のクラスから聞こえてくるだけで怖い」
と言ってました。
こういったストレスは、完全になくなるものではなく、一生付き合っていくもの。
親ができることは3つです。
子どもの話を
「そっかー。それは嫌だったね」
と 否定せずに、受け止めます。
もともと人の気持ちに敏感な子たちですから、
「そんなの気にしない!」
といったところで悲しくなるだけ。
わかってもらえないことが 新たなストレスとなります。
HSCの子たちに必要なのは、
「がんばれ!」と勇気づけることではなく
「(ママにはちょっとわからない感覚だけど)つらかったね」
という安心感です。
でも、話が横にそれるけど、優越感はいらないと思うんですよね。
HSCの子は 外的な影響を受けやすいから、学校なんかは つらい子が多いと思う。
だからといって、
「うちの子、現在の学校教育には合ってない天才なので、一日家で YouTube見せてます」
というのは、どうなんだろう。
毒吐くけどね。
それって 本当に子どもの可能性信じてるの?
思考停止なんじゃないの?
端末カチャカチャしているぐらいしか できない子だと思ってるの?
「まわりが、子どものが望む環境を与えないから 伸びないんです」
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って言うなら、まず親が与えてあげればいい。
一日 端末見て、ゲームして終わる生活って、本当に「子どもが望む環境を与えてる」ことなの?
不安を先送りして、未来に何があるの?
*不登校に関しては いろんなケースがあるから、一概には言えない、ということも書いておきますね。
特に大きな子に関しては、もう親ができることは少ないので、ここでは 小学校中学年ぐらいの子どもたちについて言及しています。
どんな刺激や状況がつらい?
そのとき どう感じるの?
どうしたら 楽になる?まわりに どうしてほしい?
こういったことを、まずは親子で話します。
これね、普段から話し合いができる信頼関係ができていることが 前提になってしまうのだけどさ。
先生にコソコソ文句言ってるより、建設的だよ。
小さい子は、心の不安を言語化できない場合も多く、それが大きな不安につながることもあるの。
何が不快なのかを認識し、寄り添ってもらえるだけで、過敏さが減る子も たくさんいます。
例)
「どうしても〇〇のにおいがつらくて、頭が痛くなる。
そのにおいがない場所で 勉強したい」
「黒板が光って目が痛くなる。席を替えてほしい」
「お友達のコソコソ話を見ると、悪口を言われているみたいで 不安になる。先生に言っても『気のせい』『大丈夫』と言われてしまうので、ママに話をしたい 」
「もしサポートしてくれそうな人(先生や近所の人など)がいるなら、伝えられるように していきます。
親子だけだと煮詰まるから、ふだんから 第三者とつながっておくといいよね。
担任の先生、保健の先生、
最近は、HSP、HSCの概念もずいぶん広がってきたから、前よりは 理解されやすくなっていると思う。
そして、子どものフォローに一番いいのは、「セリフを決めること」。
「困ったときには、こんなふうに話そうね」
と まずは型を作って 練習をします。
まずママがしゃべって真似させたり、紙に書いたものを読ませたりすると よりいいかもね。
例)
先生、頭が痛いのですが 保健室に行ってもいいですか?
先生、黒板が光って目が痛くなったので、席を替えてもらえませんか?
〇〇ちゃん、コソコソ話してると 何話してるのかな?って不安になるときがあるの。
最初は、こっそり根回ししておいてもいいよね。
事前に先生に連絡しておく。
「子どもがこのようなことで困っているようです。
自分で先生に言いに行くように促しました。
もしお伝えしたときには、お話を聞いていただけないでしょうか?」
先生が受容的に受け止めてくれたら、子どもの成功体験になり、安心感が増していきますものね。
いいじゃん、神経質な親だと思われても!
んで、これらは、全部 娘にやってきたことです。
なんせまあ、私からすると 娘の不安が、
「え!?なんでそれが気になるの?」
の連続だったので、話を聞き、否定せずに受け止め、じゃあどうしようか?と 考えてきました。
今はずいぶん、過敏さも減ってきたように思います。
思春期のむずかしさやめんどくささは増しましたが・・・
そして、こちら。
お子さん、困ったことがあるたびに 親子で話し合ってきたことがわかります。
たぬきさんが作者であるお母さんです。
お子さんは、有名中学校に進学されてます。
読めばわかる通り、HSCとか発達障害とか、そういうカテゴリー分けの先にあるものを描いておられます。
カテゴリーに分けることを目的にしてしまうと、何も生まれない。
カテゴリーを ジャッジではなく、子どもを理解することに使い、どう実生活につなげるか、が大事だと感じています。
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